CSOメッセージ

産業ガスのプロ集団「The Gas Professionals」として、革新的なガスソリューションの提供により、人と社会と地球の心地よい未来の実現に向け、サステナブルな成長、企業価値のさらなる向上をめざします。

地球規模での環境問題やさまざまな社会課題の解決が求められる中で、企業としても、SDGs(持続可能な開発目標)へ貢献していくことの重要性が増しています。また、財務面のみならず、非財務面の取り組みが企業の持続的な発展には重要であり、特に、ESG(環境・社会・ガバナンス)の推進が必要不可欠です。

当社グループは、産業ガスを事業基盤とし、ガステクノロジーを通じて、社会環境に貢献してきました。2020 年 10 月の持株会社体制への移行に伴い、グローバルに活動する企業グループとして、より広い視野で、サステナビリティ対応を一層強化していくため、行動規範や各種方針を再整備すると共に、2021 年にサステナビリティの体制も改編し、サステナビリティ統括室を設置、2022 年の中期経営計画発表に合わせ、8 つの非財務プログラムをスタートしました。また、2019 年には TCFD への賛同を表明し、2022 年には国連グローバル・コンパクトに署名し、各種イニシアチブへの参加を進めてきました。ガバナンス面では、社外取締役の増員による取締役会の透明性と多様性の確保に努めており、2022 年には取締役9 名中社外取締役が 5 名(内、女性取締役が 2 名)となっています。

地球環境の持続可能性は、空気という資源の恩恵に浴する当社グループにとって、極めて大きな重要課題です。生産設備のエネルギー効率の改善、再生可能エネルギーの利用拡大などを一層進め、カーボンニュートラル社会の実現に貢献していきます。また、産業ガスを取り扱う企業グループとして、お客さまにガスを安全、安心、安定的に供給することはビジネスの根幹です。「ガスを売ることは安全を売ること」の精神に則り、保安・安全を確保しながら、健康で安全・安心な社会生活にも貢献していきます。

当社グループは、長年にわたり培ってきた、さまざまな優れた要素技術を有しています。酸素濃度を上げることにより燃焼効率を高める技術、CO2 を排出しない水素やアンモニアの利用技術、冷凍・ガス技術利用による食品保存期間の延長・食品ロス削減・水産資源の増産や、iPS 細胞冷凍保存技術等のメディカル・ヘルスケア分野への貢献などはその一端です。また、サーモスは、マイボトル推奨によるプラスチック利用削減や高い保温・保冷技術力により省エネルギーを実現し環境負荷低減に貢献するとともに、一般消費者との幅広い接点を持つことで、サステナブルな製品の提供を通じて、豊かなライフスタイルを提案していきます。加えて、産業ガス分野にはイノベーションのポテンシャルがまだまだあります。半導体製造等先端技術への貢献、安定同位体の医療検査技術への応用、不活性ガス利用による金属 3Dプリンティングの推進などです。これらの技術を活用した当社グループ製品やサービスによって、環境社会問題の解決に寄与していきます。

当社グループは、産業ガスのプロ集団「The Gas Professionals」として、革新的なガスソリューションの提供により、人と社会と地球の心地よい未来の実現に向け、サステナブルな成長、企業価値のさらなる向上をめざします。

 

 

常務執行役員サステナビリティ統括室長 兼 Chief Sustainability Officer
(兼 大陽日酸(株)専務執行役員技術統括ユニット長)
三木 健