人事部長メッセージ

地域によって異なる価値観や慣習、文化また性別や人種等多様性を受け入れられる人財の確保と育成、交流が不可欠であると考えています。

基本的な考え方

2022年4月より中期経営計画「NS Vision 2026」がスタートしました。これまでの収益性中心の計画に加え、社会の要請でもあるSDGsに関する目標も定めて、当社グループの事業活動が幅広く顧客や社会の課題を解決していく必要があることを再認識しました。この「NS Vision 2026」達成のために各事業会社でさまざまなアクションが計画されていますが、実行に移すためにはとりもなおさず「人財」の力が必要です。そして、その「人財」の力を発揮するためには、人権の尊重、多様性、教育システム、処遇制度などの環境を整備し、心理的安全性を担保できる企業風土の構築が重要だと考えています。
また、繰り返し言い続けていますが、人財の根幹は「誠実」であることです。「誠実」さは、当社グループで最も大切な「安全」をはじめとした企業活動の根底を支えるものであり、これなくして投資家をはじめ、すべてのステークホルダーに対する信頼は得られません。この「誠実」さを土台として、人と社会と地球の心地よい未来の実現に向けて、当社グループの中で、地域によって異なる価値観や慣習、文化また性別や人種等多様性を受け入れられる人財の確保と育成、交流が不可欠であると考えています。

人財交流について

「NS Vision 2026」のアクションプランとして、人財交流システムの構築を掲げました。イノベーションを生むためや仕事の生産性を向上させるためには、人財交流は非常に有効な手段と認識しています。当社グループはすでに、各事業会社の優れた点を共有してグループ総合力強化の取り組みを推進しており、生産性向上において大きな成果を出し始めています。長い間続けてきた仕事のやり方をよい方向に転換していくには、違った価値観を持った人がお互いに意見を出し合い、新たな気づきを持つことが重要です。カーボンニュートラルに代表されるいくつかのプロジェクトにおいて、各事業会社の社員がネットワークを介して集まり、活発な議論を行っています。リアル、バーチャルを問わず、世界中の優秀な社員が意見を交わすことで、より素晴らしい知見や成果を会社・個人にもたらすので、意見交換を促進するためのコミュニケーションの仕組みも整備していきます。すでにITセキュリティ面においては、事業会社の枠を超えて適所適財の組織を構築していますが、今後も当社グループ内の各組織において、最もふさわしい人財が各部門に配置されるようになることが、究極の人財交流と考えています。

働き方について

多様性の確保、女性活躍の観点からも働きやすい職場環境、制度の充実も重要な課題です。「NS Vision 2026」では、非財務KPIの目標として女性従業員比率ならびに女性管理職比率を掲げました。当社グループでは、欧州、東南アジアの一部、サーモスにおいては女性従業員、管理職の割合が高く、日本、米国は低い状況です。性別に関係なく、本人のポテンシャルを最大限に発揮できる環境や制度、教育体系を整備していきます。
別の観点から、新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって、働き方に関する事柄についてメリット、デメリットを中心に生産性などさまざまな議論が行われています。特にリモートワークについては、生産性、イノベーション、メンタルケアの面から、リアル勤務とのバランスについて各企業ともに一番よい方法を試行錯誤しながら考えています。ホールディングスの人事部としては、各事業会社のベストプラクティスを共有して仕事の進め方を見直し、ワークライフバランスを向上させ、各社・各地域でそれぞれの事情に合った施策が取れるように支援していきます。
当社グループは、全世界に素晴らしい人財を抱えています。当社のビジョン・ミッション に深く共鳴し、「NS Vision 2026」の達成に向け業務を遂行することで、人として成長し、社会・地球に貢献することにより、「The Gas Professionals」として、あるいはサーモスのプロとして、誇りを持って働いてくれることを信じています。

日本酸素ホールディングス株式会社
人事部長 高田 泰和