サステナビリティトピックス(社会)

日本酸素ホールディングスグループは、革新的なガスソリューションにより社会に新たな価値を提供し、あらゆる産業の発展に貢献するとともに、人と社会と地球の心地よい未来の実現をめざしています。こうした想いを社員全員が共通認識として理解するグループビジョンに込め、グループ一丸となってサステナビリティ経営を推進しています。

サステナビリティの取組みは、グローバル各地で多岐にわたり展開しており、人、社会、そして地球の課題解決に貢献していくことが、社会価値と経済価値を同時に向上させるとともに、当社グループの企業価値の向上にもつながっていくと考えています。

社会アジア・オセアニアSupagas LEDAプログラムの実施

Supagas LEDAプログラムは、リーダーシップに求められるスキルを学び、実践することで、社員個人の能力を高めることを目的に実施しています。同プログラムでは、動画の視聴や文献の読み込み、自己評価の実施といったさまざまな研修を受講しながらリーダーシップスキルを学んでいきます。プログラム終了時には、部下を適切にマネジメントし、モチベーションを向上させるプロフェッショナルとしてEQ(Emotional Intelligence=心の知能指数)が向上します。自己認識、自己管理、社会認識、信頼関係を高めることで、他者とつながり、刺激と力をもたらす人間関係が構築できることを学びます。

受講生の集合写真

社会サーモス女性管理職育成のための教育活動実施

女性社員向けの研修を拡充し、キャリアプランに対するモチベーションの向上や不安感、抵抗感を払拭し、多くの女性社員がやりがいをもって活躍できる会社作りに取り組みます。

直近の活動内容

2023年1月、女性社員向けのキャリア研修を行いました。自身のキャリアや活躍について参加者同士で意見を交換し、女性社員が感じる現在の悩みや不安を話し合いました。今後も、女性社員が不安感や抵抗感なく活躍していける環境を整えるため、女性活躍推進の取り組みを進めます。

女性管理職育成のための教育活動実施

社会世界世界:NSHDグループの社会貢献活動

当社グループでは、より良い地域社会の実現に向け、地域社会に密着した社会貢献活動に取り組んでいます。

事例 地域
植樹活動 日光植樹活動:大陽日酸が酸素とともに発展してきたことを踏まえ、足尾銅山に苗木の植樹をしました。 日本
Nippon Gases Italiaは、遠隔植林とオンライン追跡を可能にする世界初のプラットフォーム「Treedom」とのパートナーシップを通じ、5年間にわたり毎年、植樹をする取り組みを始めました。これらの樹木はCO2を吸収し、空気の質を高め、気温を下げ、多様な種に避難場所と栄養を提供することで生物多様性を促進し、根を通じて土壌浸食と闘います。適切な目的のために適切な場所に適切な木を植えることで、2030年までに国連の17の持続可能な開発目標(SDGs)の目標10の達成に貢献します。 イタリア
ヴィエイラ・デ・レイリアに、地域に自生する約1,000種類の樹木を植えた、二つ目の「Nippon Gasesの森」を作りました。この活動は、数トン分のCO2排出量を賄うのみならず、火災によって破壊された土地の再植林、動植物種の生物多様性の向上、地域の活性化に貢献しました。Nippon Gasesはこの森の発展を今後数年間にわたり保証し、枯れたり、成育が不十分な樹木の植え替えを行っていきます。 ポルトガル
環境保全 ラフティングでの清掃活動:健康増進と地域清掃のため、スポーツを楽しみながら河川のごみ広いを行いました。 日本
寄付活動 トルコ・シリア大地震の被災者支援のため、国際連合児童基金UNICEF(ユニセフ)に寄付をしました。 日本
世界に誇る水の山へ:当社の山梨事業所では、豊かな事前を次世代に引き継いでいくため、「北杜市環境保全基金」へ寄付を行いました。 日本
CHEMOバッグの配布:MATHESONは現在、The CHEMO Bag Inc.のプラチナスポンサーです。CHEMO Bag社は、地域コミュニティと協力し、化学療法を受けているペンシルバニア州リーハイバレーの男女に安らぎを与える品々を詰めたギフトバッグ(CHEMOバッグ)を提供することに尽力しています。 アメリカ
GAWDA Gives Back:MATHESONは、2022年のGAWDA Gives Backキャンペーンのダイヤモンドレベル・ドナーを務めました。このキャンペーンを通じ、Alzheimer's San Diegoは寄付を受けました。Alzheimer's San Diegoの使命は、認知症の影響を受ける人々を支援し、偏見と戦い、研究を支援することです。 アメリカ
Supagasは、ウェストミード小児病院(The Children's Hospital at Westmead)の外科・麻酔科病棟に、医療用折りたたみ式保護者用ベッドを設置するための資金を提供しました。 オーストラリア
2022年4月、Nippon Gases Germanyは、ウクライナからモルドバに逃れてきた難民の支援団体「Help e.V.」を支援するため、従業員による寄付キャンペーンを開始しました。Help e.V.とのパートナーシップは、難民に必要不可欠な支援と思いやりを提供し、困難な時代に希望と回復力を育むことへの献身を示すものです。従業員から集まった額と同額の寄付金を会社が上乗せで提供し、寄付をしました。 ドイツ
地域食料配給所の支援:ペンシルバニア州モンゴメリービルのMATHESONの従業員は、Manna on Main Streetのためにフードドライブを開催し、地域社会を支援しました。従業員より、缶詰や保存食が寄付されました。Manna on Main Streetは、食料の提供、社会サービスや教育のニーズの充足、地域社会への奉仕活動を通じて、ノース・ペンシルバニア地域の飢餓撲滅に取り組む組織です。 アメリカ
ベルギーの全国的なチャリティーイベント「De Warmste Week」に参加し、寄付を行いました。2022年のテーマは「貧困」で、期間中に集まった寄付金は、DWW基金によって選ばれた270の非営利団体/プロジェクトに分配されました。 ベルギー

社会日本安定同位体を利用した健康寿命延伸への貢献

DLW(二重標識水)法は、酸素-18及び重水素を利用した、生体のエネルギー消費量を日常生活下、高精度で測定できる唯一の国際標準法です。大陽日酸は、長年安定同位体(Water-18O、D2O)の供給などを通じ、DLWの普及及び世界の研究者を支援してきました。2021年には、IAEA(国際原子力機関)が支援するヒトのエネルギー消費量に関する国際プロジェクトの研究成果が、世界的に特に権威がある学術誌の一つである「Science(2021年8月13日版)」に掲載され、さらなる注目を浴びています。

社会欧州スペイン医療機器メーカーがグループ企業に

Nippon Gases Italiaは、2022年1月、スペインの医療機器メーカーNoxtec Development S.L.の株式の過半数を取得しました。これにより、両社は一酸化窒素吸入療法に使用される医療機器の技術的な改良を共同で行っていきます。一酸化窒素は肺動脈の血管を拡張する作用があり、現在は肺高血圧症の治療に使われていますが、今後、一酸化窒素吸入療法市場の成長が見込まれています。両社が保有する医療機器開発・医療用ガスに関する高度な技術や知見を融合させることで、医療機器・サービスの品質向上にも注力していきます。

社会世界コロナ禍における日本酸素ホールディングスグループの貢献

当社グループでは、新型コロナウイルス感染症が世界的に急拡大する中、政府からの要請など需要の急増に応えて、医療用酸素を供給しました。また、需要が急増する人工呼吸器やパルスオキシメーターを確保し、医療機関等への安定供給に尽力しました。ほかにも、ワクチン輸送用冷凍保存容器の開発及びドライアイスの提供により、コールドチェーンを支え、医療現場に貢献しました。

社会日本CCPS評価(高圧ガス版)の作成と活用

大陽日酸では、独自の事故強度基準(CCPS評価法※をベースに、高圧ガスの潜在的影響を考慮したもの)を作成し、日本で発生した設備事故について、その事故ごとに「人的被害」「物的被害」「高圧ガスの潜在的影響」「環境影響」「社会影響及び報道」の特性5項目の強度を5段階レベルで判定し、その総合ポイント数により、強度を考慮した定量評価を実施しています。

※ 米国化学プロセス安全センター(CCPS)が、「プロセス事故・災害の防止」を目的に提案している手法