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2023/04/21
ニュースリリース

【Nippon Gases】Nippon Gases Germany、ドイツ・ツェルビッヒにバイオ由来の CO2 精製・液化プラントを設置

日本酸素ホールディングスグループの欧州事業会社であるNippon Gases Germanyは、VERBIO Vereinigte BioEnergie AG(以下VERBIO社)と戦略提携を結び、同社のバイオエタノール製造プラント(ツェルビッヒ)から発生するCO2を精製・液化するための最新鋭プラントを同社構内に建設することを発表しました。加えて、近隣に液化したCO2からドライアイスを製造するプラントも建設予定です。

VERBIO社との戦略提携は、Nippon Gasesにとって大きなメリットがあります。同プロジェクトの開発責任者であるChristian Beck (Nippon Gases Germany) は、「ドイツの中心部に位置するツェルビッヒに拠点を構えることで、多くの顧客への輸送距離を短縮できること。従来の原料ソースである天然ガスに依存しないこと。ソースの多様化を実現すること。これらにより当社製品のもたらす価値を高めることができます」と述べています。

加えて、CO2の精製・液化プラントとドライアイス製造プラントが隣接しているため、液化CO2をドライアイス製造プラントまで運ぶ距離を従来比較で年間38万km削減することができます。「この結果、年間330トンのCO2排出量が削減され、バリューチェーン全体のサステナビリティに貢献しています」とBeckは補足しています。

VERBIO社のCTOであるProf. Dr. Oliver Lüdtke氏も、今回の戦略提携に大きな期待を持っており、「VERBIO社のバイオ精製技術は、原料の活用、エネルギー効率、CO2排出量を継続的に最適化しています。すでに、私たちが使用している原料において、いくつかの工程でほぼ完全にリサイクルされているものもあります。私たちの製品を生産する工程で発生するCO2を利用することは、2035年までにCO2ニュートラルにするという私たちの目標達成に向けた新たな一歩になると思います」と言及しています。

液化CO2やドライアイスの用途先

液化CO2やドライアイスは、数多くの産業で使用されています。中でも食品分野では、高レベルの純度、品質基準をクリアしたCO2を必要としています。液化CO2は非常に低温であるため、さまざまな食品凍結に使用されます。
気体である炭酸ガスとしては、食品の賞味期限を延ばすために使用されます。飲料分野にとっても重要な役割を果たしています。 ドライアイスは、コールドチェーンを維持するための輸送中の冷媒としての需要があります。

女性のための理想的な労働条件

ドライアイス製造プラントにおいて、Nippon Gases Germanyは従業員の多様性促進につながる労働条件を提供します。多様性は、同社にとって非常に重要であり、事業戦略の根幹をなすものです。
「このコミットメントは、私たちの具体的な取り組みにつながっていきます」と、Nippon Gases Germanyの人事部長であるClaudia Eichelsdörfeは述べています。

Nippon Gasesについて
Nippon Gasesは、ヨーロッパにおける産業・医療ガスのリーディングカンパニーとして、100年以上の歴史を持つ日本酸素ホールディングスグループ(30超の国と地域をカバーする世界第4位の産業ガス、電子ガス、医療用ガスのサプライヤー)の欧州事業の中核を担っています。

私たちNippon Gasesは、約3000名の従業員(女性割合27%)と共に、13カ国で事業を展開し、15万人以上のお客様にガス供給サービスを行っています。中でも安全性は、最優先事項として、リスク管理、安全方針の遵守により、常に向上を目指しています。サステナビリティに向けた取り組みは、お客様、従業員、そして地域社会に対するコミットメントだと認識しています。

私たちは「The Gas Professionals」であり、「ガスで未来を拓く」という同じ目標を共有しています。
https://nippongases.com/

VERBIO Vereinigte BioEnergie AGについて
大手バイオ燃料メーカーであるVERBIO Vereinigte BioEnergie AG(以下VERBIO社)は、ヨーロッパで唯一、バイオディーゼル、バイオエタノール、バイオメタンなどのバイオ燃料を大規模に生産する企業です。

ドイツでは、ザクセン州、ザクセン・アンハルト州、ブランデンブルク州の各事業所と、インド、米国、カナダ、ポーランド、ハンガリーの海外子会社で、約1,000人の従業員を擁します。VERBIO社は、自社開発した革新的技術により、同社が生産するバイオ燃料は、ガソリンやディーゼルと比較して、CO2排出量を最大90%削減できるとしています。

生産能力は、バイオディーゼルが年間約66万トン、バイオエタノールが同約30万トン、バイオメタンが1,300ギガワット/時です。さらに、農業で使用されるバイオ肥料や動物飼料、医薬品、化粧品、食品産業向けの高品質な原材料も生産しています。 同社の株式(ISIN DE000A0JL9W6 / WKN A0JL9W)は、2006年10月からフランクフルト証券取引所のプライムスタンダードに上場しています。
https://www.verbio.de/en/

※当ニュースは、Nippon Gasesのウェブサイトに掲載されている「Nippon Gases to build a new plant in Zörbig」(英語)の日本語翻訳となります。