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2023/05/19
ニュースリリース

【Nippon Gases】NIPPON GASES OPERATIONS、地熱流体に含まれるCO2活用を目的にENEL GREEN POWERと提携

2023年4月26日 ローマ - Enel Green Power Italiaと、日本酸素ホールディングスグループの欧州事業会社であるNippon Gases Italiaのグループ会社、Nippon Gases Operationsは、イタリア トスカーナ州シエナ県のピアンカスタニャーイオ(Piancastagnaio)発電所で用いる地熱流体*に含まれるCO2を再利用すべく、CO2の精製・液化プラントを新設する契約を締結しました。

*地熱流体)マグマによって熱せられ、高いエネルギーを得た高温・高圧の熱水、蒸気などを指し、地熱発電では、この地熱流体を取り出し、タービンを回転させて発電します。

Enel Green Powerは同発電所で用いる地熱流体を供給し、Nippon Gases Operationsは、地熱流体に含まれるCO2を精製・液化する革新的なプロセスを導入することで、その地熱流体に含有される天然由来のCO2を再利用します。

ピアンカスタニャーイオに新設するNippon Gasesのプラントは、再生可能エネルギー由来の電力のみを動力源としており、食品、飲料、医薬品業界が求める、CO2の純度と信頼性に関する最も厳しい品質仕様に確実に準拠することができます。このサーキュラーエコノミー(循環型経済)プロジェクトで再利用する”グリーン”CO2量は、イタリアの炭酸ガス需要のおよそ30%にあたります。本プラントは2年以内に竣工し、稼働を開始する予定です。

「今回の契約は、地熱資源を最大限に持続的・循環利用する、Enel Green Powerの幅広い取り組みの一環です」とEnel Green Power ItaliaのトップLuca Solfaroli Camillocci氏は述べています。「住民、経済、環境そして地域のニーズに応えるプロジェクトを通して、再生可能エネルギーの生産から一歩進んで、共有価値を創造する。それがEnel Green Powerの目指すゴールです」

今回の設備投資は、Nippon Gasesグループが持続可能な成長に焦点を当て、生産能力の増強、競争力の強化、顧客との近接性の向上を目的にイタリアで実施する取り組みの一環です。

「この重要なプロジェクトに参加でき光栄です。このプロジェクトにより、CO2・ドライアイス生産市場をリードする当社の立場を強化することができます」とNippon Gases Italiaグループの社長Raoul Giudiciはコメントしています。「Enel Green Powerのプラントが誇る高い信頼性に、最新鋭のガス精製技術と天然由来原料(地熱流体)の利用を組み合わせることで、常に環境を大切にし、またサステナビリティを掲げるNippon Gasesのコアバリューを尊重しながら、お客様に提供するサービスの向上を図ることができます」

Enel Green Power Italiaがトスカーナ州で運営するのは、世界最古でありながら最も画期的な地熱発電複合施設です。34基の発電所からなる同施設には、発電装置が合計37台あり、ピサ、シエナ、グロッセートの3県に設置され、発電設備容量916 MW、年間発電量60億KWh弱に上ります。

この発電規模は、当地域の電力需要の34%を満たし、トスカーナ州で発電される再生可能エネルギー由来の電力の70%を占めており、約1万3,000人の利用者、26ヘクタールの温室、農場および小規模企業のニーズを満たすことができます。加えて、ミュージアムセンターやプラント、また年間6万人の観光客を呼び込む重要なサステナブルツーリズムのスポットにもなっています。温かい土地柄のトスカーナ州における持続可能な開発は、大きなインパクトをもたらします。

Enel Green Power®について
Enel Green Power®は、Enel Groupの一員として、世界各地で再生可能エネルギープラントを開発、運営し、欧州、北・中・南米、アフリカ、アジア、オセアニアに拠点を置く企業です。風力、太陽光、地熱、水力などの電源構成で59 GW以上の発電容量を誇り、クリーンエネルギー分野で世界をリードする企業です。

加えて、エネルギー貯蔵施設も有しており、革新的な技術の再生可能エネルギープラントの導入を推進しています。
https://www.enelgreenpower.com/
Nippon Gasesについて
Nippon Gasesは、ヨーロッパにおける産業・医療ガスのリーディングカンパニーとして、100年以上の歴史を持つ日本酸素ホールディングスグループ(30超の国と地域をカバーする世界第4位の産業ガス、電子ガス、医療用ガスのサプライヤー)の欧州事業の中核を担っています。

私たちNippon Gasesは、約3000名の従業員(女性割合27%)と共に、13カ国で事業を展開し、15万人以上のお客様にガス供給サービスを行っています。中でも安全性は、最優先事項として、リスク管理、安全方針の遵守により、常に向上を目指しています。サステナビリティに向けた取り組みは、お客様、従業員、そして地域社会に対するコミットメントだと認識しています。

私たちは「The Gas Professionals」であり、「ガスで未来を拓く」という同じ目標を共有しています。
https://nippongases.com/

当ニュースは、Nippon Gasesのウェブサイトに掲載されている「Nippon Gases Operations and ENEL GREEN POWER join forces」(英語)の日本語翻訳となります。